無限級数の値

多重対数関数その1

多重対数関数を

\[ \mathrm{Li}_s(z)=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{z^n}{n^s} \] で定義する。\(z\frac{d}{dz}\)を作用させると、 \begin{align} z\frac{d}{dz}\mathrm{Li}_s(z)&=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{z^n}{n^{s-1}}\\ &=\mathrm{Li}_{s-1}(z) \end{align} よって、 \[ \left(z\frac{d}{dz}\right)^n\mathrm{Li}_s(z)=\mathrm{Li}_{s-n}(z) \] である。さて、 \begin{align} \mathrm{Li}_s(z)&=\sum_{n=1}^{\infty}\frac{z^n}{n^s}\\ &=\sum_{n=1}^{\infty}z^n\frac{1}{\Gamma(s)}\int_0^{\infty}x^{s-1}e^{-nx}\,dx\\ &=\frac{1}{\Gamma(s)}\int_0^{\infty}x^{s-1}\sum_{n=1}^{\infty}z^ne^{-nx}\,dx\\ &=\frac{z}{\Gamma(s)}\int_0^{\infty}\frac{x^{s-1}}{e^x-z}\,dx \end{align} また、 \[ \mathrm{Li}_s(z)=\int_0^z\frac{\mathrm{Li}_{s-1}(z)}{z}\,dz \] のような表示もできる。 \begin{align} \mathrm{Li}_0(z)&=\frac{z}{1-z} \end{align} であるから、 \begin{align} \mathrm{Li}_1(z)&=\int_0^z\frac{1}{1-z}\,dz\\ &=-\ln(1-z) \end{align} \(s>1\)のとき、\(z=1\)での値はをもちいて、 \[ \mathrm{Li}_s(1)=\zeta(s) \] とあらわせる。また、\(z=-1\)での値は \[ \mathrm{Li}_s(-1)=(2^{1-s}-1)\zeta(s) \] である。ここで、 \[ \mathrm{Li}_0(z)=\frac{z}{1-z} \] を\(z\)に関して解析接続して定義域を拡張したものとする。このとき、 \[ \mathrm{Li}_0(z)+\mathrm{Li}_0\left(\frac{1}{z}\right)=-1 \] これを\(z\)で割ってから積分すると、 \[ \mathrm{Li}_1(z)-\mathrm{Li}_1\left(\frac{1}{z}\right)=-\ln(-z) \] が得られる。もう一度積分すると \[ \mathrm{Li}_2(z)+\mathrm{Li}_2\left(\frac{1}{z}\right)=-\frac{\pi^2}{6}-\frac{\ln^2(-z)}{2} \] 定数がついてきてしまったので、この辺にしておくことにする。

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